美しい個体を出す為の選別

美しい個体、つまり色彩や光やラメの強い個体を出す為には何代も重ねて表現の強い個体を選別によって交配を重ねていきます。

そこで二つの選別ポイントをご紹介いたします。

メダカの成長の早さには飼育容器の大きさが多大な影響をもたらします。

野生のメダカも小さなため池より大きな池のほうが早く成長します。

適した水量で早く成魚に育つのが理想的な飼育方法です。ところが、色彩や体外光や体内光は早く成長させると伸びにくいのです。

過密飼育によって1年かけてゆっくりと成長したメダカは色彩や体外光や体内光がしっかりと伸びるのです。

メダカは四季のある日本でどんな水温でどんな場所でも1年で成長が完了する「年魚」ということなのです。

ゆっくりと成長すると色素細胞がギュッとのってきます。

より美しい個体を生み出すには、針子から1か月は大きな飼育容器で育てて、その後からやや過密飼育をして産卵期までの成長を遅らせることがあります。その目安は10リットルに20匹~25匹くらいです。

それ以上過密飼育を続けると病気になるリスクもあるので産卵期になると通常の1リットルに対して1匹、10リットルに10匹に戻してやりましょう。

そして色素細胞や光の強さをみて選別していきましょう。

 

そしてもう一つの選別ポイントは稚魚の時の大きさによる選別です。

稚魚の時に大きくなった個体と小さい個体を分けてやる選別ということです。針子から1か月くらいで1㎝くらいに成長した個体は別容器で飼育しましょう。

大きい個体だけがエサを食べて小さい個体は充分にエサを食べれません。

それが改良メダカの場合、色細胞と特色が強い個体のほうが成長が遅く、弱いのです。

よく、光の強い個体が出ないとかラメの強い個体がうまく出ないという方はその特性が出ないのではなく、稚魚の段階で落ちてしまっている可能性が高いのです。

大きい個体を選別することで、稚魚たちの生存率が上がるとともに、良い個体の割合も上がっていきます。